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「部活問題」を考える

「部活問題」「ブラック部活」を中心に、現役高校教師Kが学校現場の問題点を考えていくブログです。

転勤先に挨拶に行ったら、いきなりの先制攻撃を受けた!

新しい職場に挨拶に赴いた。

以前この学校は

「365日中364日働く職場」とも

噂されていた県下有数の忙しい学校だ。

 

すぐに校長室へ通された。

 

一通り校長先生と挨拶を交わしたら、

教科主任(私の先輩)が呼ばれ仕事の話になった。

 

校長「K先生の分掌はどうなりそう?」

主任「いや、それはまだ発表が・・・」

校長「そうだったねえ!ははは(^◇^)!

   部活の顧問は?

主任「そうですね。Kさん、部活は何がいい?

 

おおっと!

やはり分掌や教科指導の話をする前に部活の話か!!

しかも管理職ではなく、教科主任による口頭での聞き取りだなんて!

予想はしていたが、やはり「しない」という選択肢はないらしい。

 

過去の記事で書いたとおり、

文字でしっかりと記録に残して、教頭に提出したいのに・・・。

 

まるでランチのメニューを決めるかのような気軽さで質問されるなんて、学校の雰囲気を表していてとても先行き不安である。

 

しかし学校長もいることだし、

希望を主張しないほうが不利になりそうだ。

 

いつもどおりにしっかり希望を主張した。

 

「□□部(教科系部活動)を希望します。前任校でも全国大会へ出場させました。また、△△部(文化部)でも過去2回総文祭に出場させています。」

 

少々戸惑った感じで校長と教科主任の動きが止まったように思えた。

 

 

校長「Kさん、運動部はどうなの?」

 

やはり来たか!

管理職にとっては運動部(文化部も)を土日返上で

指導する教師は最もありがたい部下であるに違いない。

 

(うーん・・・どうしよう?この職場のノリで

 迂闊に運動部の名前を出せばマズイことになりそうだ。運動部もやりがいのある学校ではあるけど。この学校ならもう一度インターハイを目指せる・・・。

 いや、もう10年前の自分とは違うのだ・・・。)

 

長く感じたが時間にして0.5秒くらいであったろうか・・・

心の葛藤にけりをつけた。

 

  「えーと・・・そうですね・・・

   運動部は・・・。すみません、特にコレというものはありません。

   強いて言えば、〜部(運動部)の顧問をしたことはあります。

   私自身に競技経験はありませんが。」 

 

と返答をした。

紙に書いて提出できないなら、せめて

「運動部指導や自分の専門外の指導には熱心でない」ことを強く印象付けることを目標に発言した。

 

「できること」と「できないこと」を

きちんと伝えることが大事である。

今回は急なことで心の準備ができておらず、

「できないこと」をきちんと主張できなかったのが

残念であったが、「やりたいこと」はきちんと

主張できたのは良かったと思う。

 

通るか通らないかは別として

事情と希望はきちんと伝えないと、

都合の良い「何でも屋」にされてしまいかねず、

自分にとっても生徒にとっても不幸である。

 

さて、次年度の部活動はどうなるのか・・・

明日、発表される予定である。

 

 

急遽転勤になってしまった!しかも超ガチの「文武両道」校に!

3月に入り、当ブログへのアクセスが急増し

来年度や転勤後の参考にしていただいている方が多いようだ。

部活動に疑念を持つ声が高まって、

部活動のあり方を見直す機運が高まればいいなあ・・・なんて思っていたら

他人事ではなく、私自身が先週急遽転勤を命じられた!

 

どうしよう?

 

やっぱり「土日も部活動します!」と

宣言しなかったから追い出されたのかな・・・・?

 

と戸惑っているうちに転勤先が決まった。

あまり書くとバレそうだが

私の地元ではトップレベルの「文武両道校」である。

 

以前ブログに書いたような

「部活動最優先の自称文武両道校」などではない。

部活動加入率、部活動の活動実態、進学実績

など、全てが圧倒的実績を残している学校である。

 

側から見れば「栄転」なのだが、

「その学校に赴任する以上、土日なんてない。」

と誰からも思われている学校に赴任するのは、

私にとっては複雑な心境である。

 

しかも・・・・!

管理職は私の大恩人が勤めている。

その上・・・!

教科の先輩も私の先輩教師が複数人いる。

 

おお・・・これは今までで最大の厳しい戦いを強いられそうだ。

「土日は部活指導できません」なんて言おうものなら

「お前はココに何しに来たんだ!?」と怒られるかもしれない・・・。

という気すらしてくる。

 

うーん、困った・・・

 

明日は転勤先に挨拶に行く。

良い報告ができますように!!

日本人のクレイジー過ぎるほどの「スポーツ好き」が部活問題に拍車をかける

日本人は無類のスポーツ好きである。

数少ない海外経験から判断しても

日本人ほどスポーツが好きな民族は

そうはいないのではなかろうか。

 

私は地方に住んでいて、

かなり昔気質な人たちに囲まれているが、

私の子供が生まれた頃、よく近所の方から

「お子さんには何の部活(スポーツ)をさせるんですか?」

と聞かれた。

飲み会の席などではそのまま放っておくと

「(自分がコーチをしている)少年野球をやるべきだ!」

「(自分がコーチをしている)イヤイヤ!バスケだよ!」

と早くも争奪戦が始まる。

 

まあ、挨拶や話題の一つであるし

相手に悪気があるわけでもないから

私も大人らしく対応はしたが、それにしても

まだ目も開いていない赤ちゃんの頃から

将来何のスポーツをさせるのか、

を嬉々として話題にする人たちには正直驚く。

 

スポーツ以外にも人生において楽しいことや

やるべきことはいくらでもあると私は思っている。

子供が選べば良いのだ。

スポーツはその選択肢の一つでしかない。

 

さて、そんな大人たちを見ていて思ったのだが

日本人には「異常なほどにスポーツ好き」が多い。

 

しかし「スポーツが好き」と言う特に大人の多くは

「スポーツをするのが好き」なのではなく

「スポーツを見るのが好き」なのである。

昔はスポーツをやっていたかもしれないが、

歳をとり、体力もなくなり、仕事で時間もなくなる。

年に1・2回くらいは町内会のスポーツ大会に出るが、

「スポーツが好き」な大人で、

日常的に自身がスポーツに取り組む人は案外少ない。

 

例えば、オリンピックやW杯など、

自分がやったことない、特に思い入れがない競技でも

多くの人が応援する。

 

みなさんの周囲でも、野球の話で盛り上がる人たちが多いだろうが

果たしてその中の何人が今でも自分で野球をやっているだろうか?

 

このような「他人がやるスポーツを見て楽しむ」人たちの多さが

部活問題の理由の一つだと私は思っている。

 

部活動だけ教員や、部活大好き保護者、部活大好き教委や管理職もスポーツに取り組む若者たちの姿を見ることで満足感を得ている面が少なからずあると私は思っている。

 

本人たちがやりたくてやる競技を、

周囲の人が応援して楽しむのはご本人たちの趣味嗜好だが、

それを周囲に押し付けるのは暴走である。

 

このような発想の人たちが、

本の学校行政や現場を動かすから

「部活動全員加入」

「教員全員が部顧問をすべきだ」

などと言い出すのである。

 

個人の自由意志で関わるべきところを

「これはいいものだ!」と宗教であるかのごとく信じきって

周囲に無理矢理押し付けるから歪みが生じるのだ。

 

ということでとても気になるニュースがあった。

 

www.nikkei.com

 

もうね、どこからツッコんだものか・・・

 

オリンピックは大多数の人にとって

「見て楽しむもの」である。

無理矢理に競技人口を増やそうなんて勘違いもいいところだ。

 

東京オリンピックが決定した頃から

何かと「スポーツ振興」という言葉を

聞くようになって危機感を持っていた。

 

>スポーツが「嫌い」「やや嫌い」の中学生を半減させ8%にする

 

 「好き」が増えるように努力する、のなら分かるが

 中学生のスポーツ嫌いを「半減させる」という数値目標が

 どう考えても生徒にとっても教師にとっても危険な結末しか予想できない。

 

 「個に応じた指導」ってどこに行っちゃったんでしょうね?

 多様性を尊重するような教育が重視されていませんでしたっけ?

 スポーツ嫌いの中学生が6人に一人の現状ってそんなに悪いですかね?

 6人に5人はスポーツが好きって言ってんでしょ?十分高いでしょ!

  

 そしてこんなのを真に受けて、

 教育行政がますます部活動の活性化を

 目指さないかがとても心配である。

 

 何しろ「一億総〜」と銘打っているのだ。

 猫も杓子もスポーツをせよと言っているのだ。

 「部活動全員加入」を目指す部活動大好き教員たちに

 格好の材料と受け取られないだろうか。

 

そう言えば「一億総特攻」なんて言っていた時は

「すべての日本人が国家のため戦争の犠牲になるべし」という

価値観が強要されていたはずだ。

 

異なる価値観を持つ人はすべて社会的に圧殺されていた。「一億総スポーツ社会」という言葉や動きが、部活動大好きな人たちに都合よく使われて、部活動最優先主義の価値観押し付けに使われないかとても心配だ。

 

部顧問拒否・部活動指導拒否を行う教員を

「みんなやっている」

「教師たるもの部活動指導は当たり前だ」

と学習指導要領も労基法も無視して非難する人たちと

あの当時、体制・大勢に従わない人を「非国民」と非難した人たちが

重なって見える気がするのは私だけではあるまい。

 

東京オリンピックをテコにした

様々なスポーツ振興は大いに結構である。

好きな人たちが好きなだけやれば良い。

 

しかし、

教員のサービス残業や休日返上を当てにした部活動振興策は絶対に許されない。

 

ブログやSNSで声をあげていくしかない。

同志の皆さん、声をあげ続けましょう。

 

ネット上で仲間を増やし、意見を発信していきましょう。

もはや学習の場ではなく、

部活の場と化している

本の学校の現状を訴えるのです。

 

どれだけ子供達が不利益を被っているか

訴えていけば耳を傾ける人も増えます。

 

レッドシールを机に貼るとともに

職場で部活問題に関する話題を提供していきましょう。

声をあげたくても上げられない仲間が

職場にもいるはずです。

職場でも部活問題を考える輪を広げるのです。

 

「部活はとにかく素晴らしい」

「部活のために教師になった」

このような価値観を押し付けられて教員生活を送ったせいで

部活が数々の問題をはらんでいることすら知らずに、

教師なのだから仕方ないと自分を信じこませ

部活指導の無限ループに陥っている先生たちがいます。

 

「教材研究できてます?」

と何気なく聞くだけで、

部活問題について話し合うきっかけになります。

部活のせいで出来ていない様々なことを雑談しているうちに、

洗脳されていた自分に気づくかもしれません。

 

近いうちに

「部活というマインドコントロールから

 自分、そして同僚を解き放つ」

をテーマに記事を書こうと思います。

 

今日も読んでくださってありがとうございました。

明日からまた一週間、児童生徒のために頑張りましょう。

部活問題に関して学習指導要領に全力でツッコミを入れ・・・たらとても良いことに気づいた!

実は学校現場で「学習指導要領」という言葉

を聞くことは日常的には全くない。

せいぜい、初任研とか研修の時に

「持ってきてね」と言われるくらいだろう。

自分の教科に関するところならともかく、

「総則」を知っている教員に出会ったことはない。

 

しかし、学習指導要領は昭和58年以降

法的拘束力を持つものになっており、

我々教師は必ず従う義務がある。

 

部活動が学習指導要領でどのように規定されているか

気になって久しぶりにきちんと総則から読んでみた。

 

 

第1章 総則 第4 2

(13) 生徒の自主的,自発的な参加により行われる部活動については,スポーツや文化及び科学等に親しませ,学習意欲の向上や責任感,連帯感の涵養等に資するものであり,学校教育の一環として,教育課程との関連が図られるよう留意すること。その際,地域や学校の実態に応じ,地域の人々の協力,社会教育施設や社会教育関係団体等の各種団体との連携などの運営上の工夫を行うようにすること。

 

 

  さて、これを踏まえて日本全国の多くの学校で、

  行われている学習指導要領違反の部活動運営実態を

  訴えてみたい。

  

  

 生徒の自主的,自発的な参加

  →生徒に参加を強制している学校、自治体多数。

   部活動加入率などと数値目標にして参加を推奨している学校、自治体多数。

   やめたくてもやめさせてくれない、

   参加したくないのに教師から参加を迫られて

   しぶしぶ参加する事例も多数。

   間違いなく学習指導要領に違反している。

 

 スポーツや文化及び科学等に親しませ

  →「親しませる」レベルを逸脱した事例多数。

   プロレベルの練習時間を課して、肉体と精神を酷使している例多数。

   の割には、専門的にスポーツ指導を学んだ人はごく少数で、

   全く未経験の教員に顧問をさせたり、

   自分の経験と勘のみで指導をしている教員が大多数。

   しかもスポーツのみを「部活動」と捉える管理職もいる。

   「文化や科学」よりも「スポーツ」ばかりに熱中している学校ばかり。

 

 学習意欲の向上

  →全く無視されている。

   「勉強よりも部活動せよ」と公言してはばからない教員多数。

   部活動で心身ともに「疲れさせ」て、

   学習する意欲も元気も時間も奪っているのが部活動の実態。

   「部活動を通じて学習意欲の向上をする必要がある」という

    発想を持つ教員はほとんどいないだろう。

    少なくとも私は会ったことがない。

   

 

  ただし、「赤点取ると試合には出られない」という縛りがある学校もあるので「学習意欲」は上がっているという見方もあるかもしれない。生徒が自主的に参加しているはずの部活動を盾にとって、勉強をさせるのは教育のプロとして邪道な方法であると私は思うが。まあ、そんな教員にとっての仕事は部活が主にされている現状だから、学習の動機付けは邪道な方法でもいいのか!うん。

 

責任感,連帯感の涵養等に資するもの

 →これは成功していると思われる。

  あくまで「チーム内」限定で、

  何も考えずに集団のために自分を殺して、

  顧問に服従し、チームに尽くす。

  という連帯感や責任感が教育にふさわしいかは

  甚だ疑問だが。

  グローバル人材を、発想の柔軟な人材を、

  などと言いながら、校内のしかも狭いグループ内に

  閉じ込めて3年間を送らせるという

  相反する教育が堂々と行われているのは

  自己矛盾と言えるだろう。

 

学校教育の一環

 →国語辞典で調べると「一環」とは「互いにつながりをもつ多くの事柄の中の一つ。」

 と書いてある。

 

 いやいや、

 多くの学校で部活動が「最大の教育目標かつ教育手段」になっていますから!

 学習や生徒の私生活は2の次にして

 「部活動のための学校」になっている現状です。

 「一環」なんて小さなもんじゃない。

 「学校は部活動を中心に回っている」のが現状です。

 「学校は部活をしに行くところ」と生徒に思わせている学校多数です。

 

教育課程との関連が図られるよう留意すること

 →こんなこと考えている管理職や教員はいません。

  断言できます。いません。みんな無視してます。

  そもそも、部活大好き教員と部活押し付け管理職の何人が

  「教育課程」という言葉を正しく説明できるだろうか?  

 

 

その際,地域や学校の実態に応じ,地域の人々の協力,社会教育施設や社会教育関係団体等の各種団体との連携などの運営上の工夫を行うようにすること。

 →指導できる人や、適切な場所がなければ

  学校の近場で探しなさい、ということと理解したが・・・

 

  練習場を確保するのはともかくとして、

  「地域の人々の協力」なんて非現実的すぎる。

  外部指導者を頼むのにどれだけの労力と事務仕事が必要になることか。

  しかも管理職は絶対に「うん」と言わない。

  生徒の安全管理上、懸念が付きまとうからだ。

  何かあった時に誰が責任取るの?

  何かあった時に噴出する膨大な事務仕事は誰がやるの?

  そう簡単に「地域の人々の協力」なんて頼めない。

  外部指導者と学校との橋渡しは誰がやるの?

  やっぱり教員でしょ?

 

  だから結局、学校の教員が強制的に 

  部活動指導・運営をさせられることになるのだ。

  「運営上の工夫を行うようにすること」という工夫をしている

  学校なんて皆無である。

   *昨今よく聞く「部活動指導員」制度についてはまた別に機会にツッコミたい*

 

 ということで、私の知る限り

     多くの学校が、

 学習指導要領を大きく逸脱した

 部活動運営を行っている。

 

 学習指導要領を逸脱するなんて重大な問題である。

 すぐに文科省から厳重な指導が行われるべきである。

 

 今日も私の学校では法令遵守、説明責任、不祥事防止

 というキーワードを管理職(とその上の教委)が連呼しているが、

 部活動運営が学習指導要領を大きく逸脱していること

 は無視を決め込んでいる。

 文科省はそのような自治体や管理職を厳しく指導するべきである。

 

 部活問題に関心のある皆さん。学習指導要領には何一つ「部顧問強制」なんて書かれていません。そんなこと文科省は求めていません。「部顧問を強制してくる管理職・教員」は暴走しているのです。彼らは「学習指導要領に違反」しています。ついでに「労基法違反」の可能性もあります。

 

 入部を強制されて悩んでいる生徒・保護者の皆さん、部活動は「自主的・自発的な参加」なのです。全ての学校が守るべき学習指導要領は一言も「生徒は部活動に全員加入」なんて謳っていません。皆さんに「全員加入」を求める学校や自治体は「法的拘束力を有するはずの学習指導要領に違反」しています。勇気を持って「学習指導要領には全員加入と書いてありますか?」と言いましょう。

 

 学習指導要領には「親しませ」と書かれてはいますが、「勝利至上主義」「長時間の拘束をせよ」とは書かれていません。「親しむ」レベルで運営しても何の問題もありません。むしろそうでなければなりません。

 

 「学習意欲の向上に資する」ように部の運営をする必要があります。「部活で疲れて勉強する気になれない」なんて生徒に言われるほど部活で生徒を追い込むことは「学習指導要領に違反」します。短時間で、適切に休養日を設定して運営しなければいけません。

  

 部活だけ頑張る教員人生は許されません。部活が中心の教員人生も許されません。部活動はあくまで「学校教育の一環」です。教科指導、学級経営、校務分掌もしっかりやって初めて「部活も頑張ってる」と胸を張って言えるのです。部活だけ頑張る教員は「学習指導要領に違反」しています。

 

 

 ここまで書いてみて、

 「学習指導要領に全力でツッコミ」を入れるつもりだったのに、

 

 「学習指導要領に全力で従えば適切に部活動運営できる」

 という結論に至ってしまいました。

 

 部活動問題、ブラック部活と戦うみなさん。

 学習指導要領は私たちの味方です。

 大いに遵守して部活動の適切な運営を目指しましょう!

私が文科省の提案から導き出した結論。「(不本意な)部活動指導は絶対に拒否するべき」

少し古い記事で恐縮だが、

こんなことが昨年あった。

 

blogos.com

 

「部活動顧問をする・しないの選択権をください!」という

署名活動に文科省が出した答えが

「土日の部活動手当を2割増しするってことでOK?」

というものだった件である。

 

ブラック部活問題に関心のある人にとって

この文科省の反応のバカバカしさは

文科省お得意の「思考・判断・表現」のいずれも

落第点と言える噴飯ものの答えだったはずだ。

 

「いやいや!そっちじゃねえから!」

と日本中の志ある教師が思わずツッコミを入れたことだろう。

 

⚪️⚪️り先を確保するのに忙しくて

日本の教育を考える暇はないのだから

許してあげてください。

 

さて嫌味を言っていても前に進めないので少し

冷静に考えてみたら恐ろしくも面白いことに

気づいたので書いてみたい。

 

 「何故、部活の顧問をするしないの選択権を与える、のではなく、

 部活動手当を上げるという回答になったのか?」

という疑問から「思考・判断・表現」してみることにする。

 

多くの人(教師)は

「教員に選択権を与えたら部活動制度が崩壊するから

 手当を増額することでお茶を濁したのだろう。」

と思ったことだろう。

 

確かに「選択権を与える」と文科が言えば、

多くの教員が「部顧問しません」と言うであろうから

学校現場は大混乱になることは間違いないので

「お茶を濁した」説は理由の一つであることは間違いない。

 

しかし、いくらなんでも

「選択権をくれ」→「600円上乗せするね」という

解決策はいくら文科省天⚪️⚪️先確保に忙しいとはいえ、

あまりにとんちんかんである。

そこで、お茶を濁そうとしたのではなく

本気の回答であると仮定して、この文科の提案から

私たち教員は何を学びとるべきか考えてみた。

 

まずここで文科省にとっての部活動の位置付けを

中学校学習指導要領から抜粋してみる。

 

<引用>

第1章 総則 第4の2 (13)

  • 生徒の自主的,自発的な参加により行われる部活動については,スポーツや文化及び科学等に親しませ,学習意欲の向上や責任感,連帯感の涵養等に資するものであり,学校教育の一環として,教育課程との関連が図られるよう留意すること。その際,地域や学校の実態に応じ,地域の人々の協力,社会教育施設や社会教育関係団体等の各種団体との連携などの運営上の工夫を行うようにすること。

<引用ここまで>

 

これを元に文科の意図を推測してみたい。

まず部活動とは、文科にとって

「生徒の自主的,自発的な参加により行われる部活動」

なのである。

これ以上でも以下でもない。ここが最も重要である。

 

なぜ文科が

「部活の顧問をするしないの選択権を下さい」

に明確な回答をしなかったのか、

その答えがここにある。

私が導き出した答えは・・・

「すでに教員には部活の顧問をするしないの選択権は与えてある、と文科は考えているから」である。

 

「はあ?何言ってんだお前?

 どの学校も毎年部活顧問を強制されてんだろ!」

と思われたでしょうが

もう少しお付き合いください。

 

「生徒の自主的、自発的な参加によって行われる部活動」を

部活動と規定しているわけなので、

私たち教師が部顧問になって

部活動の指導をしているのも

「各教員は自主的に部顧問している」

という理屈なのである。

これではわかりにくいので学習指導要領の言葉を使って言い換えると

文科にとって、教員が部活の顧問をやっているのはあくまで

「教員の自主的・自発的な参加によって行われる部活動指導・部顧問就任」

ということなのではないか。

 

文科が「選択権を下さい」に明確な答えを出さなかったのは

「そもそもあなた方は自発的に部活動の顧問をやっているはずです。

 部活の顧問をする・しないという選択権を与えられた上で

 部活の顧問と指導を行っているんですよね?」

というスタンスだから、と私は考えた。

 

だから文科は「する・しないの選択権を下さい」に

明確な回答をしなかったのだ。

「選択権は与えてある(ことにしてある)はずなのに、あなた方は何言っているの?」

と言い逃れたいのであろう。

 

「選択権を与える」と言えば

「教員に部活顧問を強制している」

サービス残業を強制している」

という事実を認めるとともに

部顧問就任を拒否する教員が続出し

学校現場が大混乱する。

 

かと言って「選択権は与えない」と言えば

「教員に部活顧問を強制する」

ことになり、どうあがいても

労基法違反は免れず、国家規模の

労働問題・労務問題に発展する可能性が大きい。

文科としてはそれは避けたいはずだ。

 

文科省は「選択権を与えるとも、与えないとも言えない」事情にある。

だから文科省はあくまで部活動の指導や部顧問就任は

「教員が自発的にやっていること」にしておきたいのだ。

でもそれを明言すると、「部顧問を強制されている」教員から

猛反発されるから明言を避けたのだ。

 

「そもそも教員は自主的に部顧問をやっている。

 だから部活動の顧問・指導が強制されている

 なんて問題は存在しない」

 ということにしておきたい文科の思惑

  がこの回答には込められているのではないか。

 

よって、「選択権を下さい!」の署名運動に対しての文科の反応は

 

「生徒と先生が自主的に行っていることなので

 選択権云々の議論は的外れですから回答は差し控えますね。

 そう言えば土日の指導手当は4時間あたり3000円ですが

 地域によっては最低賃金を下回るので値上げしときますね。

 あっ、文科省は4時間を超えて指導してくれなんて一言も言ってませんからね。

 まあ先生方と生徒たちが自主的に部活動を丸一日するのは構いませんけど。」

 

という主旨である、と私は読み解いた。

 

この説を裏付けるのが

以前引用したこの悲しい記事である。


www.asahi.com

 

市教委は、大瀬中が26日に出した調査報告書で「ランニング中に水分をとらせなかった」「通常は30分間なのに、5分長く走らせた」指導について不適切と判断したという。

 

「(顧問の)指導が不適切」であったなら

暑い時期に運動させている部活動そのものの問題や

適切な資格を持つ人物に指導をさせていたのかという問題、

を私は指摘したが、それはおそらく文科やこの市教委にとっては的外れな指摘である。

 

この市教委にとっては

「自ら自発的に顧問に就任した教諭が、

 自発的に指導した結果このような事故が起きた」

のだから「不適切な指導であった」と断じたのだ。

 

部活動で不慮の事故などが起きると

部活動そのもののシステムが問われることがなく

部顧問の指導が不適切で会った、という結論に至るのは

このようなロジックによるものなのだ。

 

「教員がやりたくて勝手にやっている」のが

教育行政が考える部活顧問・部活指導なのである。

 

よって

・毎日数時間も勤務時間外に専門でもない部活動の指導をしている。

・土日も休みなく丸一日部活動に付き合わないといけない。

・やりたくもない、やったこともない競技の顧問をする

という問題は、文科にとっては全てが

「教員が自主的に『やります!』と言ってやっていること」

という建前なのだ。むしろ

「やりたくて部顧問をやっているんだから、

 自己管理できていないだけでしょ?」

 と思っているに違いないのだ。

 

ここから私が導き出した結論は

「やりたくない部活動顧問への就任は絶対に拒否するべき」

ということである。

 

・長時間部活動指導に拘束されて本務に支障が出る。

・長時間部活動指導に拘束されて心身に不調をきたす。

・専門外の競技を指導して不慮の事故が起きる。

・専門外の競技を指導して生徒とトラブルになる。

 

などなど部活にまつわる全ての問題が

「あなたが顧問をしたくてやったことでしょう」

などと『あなたの自己責任である』

と断じられる可能性があるからである。

 

文科にとって

「全員顧問制」や

「勤務時間外の部活動指導」は

「現場の暴走」以外の何物でもないのだ。

 

「みんな部顧問をやっているから君もやれ」

「土日も返上して部活動してこそ一人前の教師」

「教師だから未経験の競技でも部活動指導せよ」

とあなたに迫る管理職や教員がいたら

それは「その人が暴走して勝手に言っているだけ」

である可能性を頭に入れておこう。

 

文科省も教委も私たちの後ろ盾にはなってくれない。

「あなたが自主的にやったことでしょ」

と言われる可能性大である。

 

全ての責任は私たち現場の教員へとしわ寄せされるように作り上げられてしまったのがこの「部活動」システムなのである。

 

よって、私たちははっきりと意思表示をしなければいけない。

先のエントリーに書いたことを加除訂正して再度提案しておきたい。

 

部活動顧問就任に関しては

 1 できること、できないことを明確に管理職に伝える。

 2 1を必ず記録に残して管理職に伝える。

 3 コピー・記録を取っておく

 

がまず必須である。

部顧問希望調査に付け加えておくべきメモとしては、

 

・「土日や勤務時間外に練習に付き添うことができないので、

  事故などが起きるかもしれない。

  土日に練習をする必要のある部活の顧問はできない。」

 

・「自分はその競技・分野の指導はできないので

  怪我や事故などが起きるかもしれません。

  その際の責任は誰が負うのですか?」

 

・「自分はその競技・分野の指導はできないので

  生徒や保護者から不満が出るかもしれません。

  その際はどうすれば良いですか?」

  

  等々、十分ありそうなトラブルの可能性を具体的に

  管理職に考えさせるような質問をする。

  もしくは希望調査に書いておく。

 

・それでも半強制的に顧問にさせられそうなら

 →「責任が持てないので、勤務時間外と土日の部活動は休止にしますが

   よろしいですね?」と管理職の「許可」を得たことにしておく。

   もちろんその言質を得た日付を記録しておく。

   管理職の目の前でメモを取ると良い。

   

 →「それは職務命令ですか?」と尋ねて、

   部顧問を職務命令されたことにしておく。

   もちろんその言質を得た日付を目の前で記録しておく。

   (まあ部顧問を職務命令はできないだろうけど) 

 

部活動顧問への就任依頼は労使交渉だと思いましょう。

よって、生徒指導対応などでよくやるように

管理職とのやりとりは記憶が新しいうちにメモっておきましょう。

後々、記録をきちんと取っている方が絶対に有利になります。

 

「こいつ面倒臭いな」と思われるくらいが良いです。

「部活動は何でも頼めるぞ」と思われたら

自分の人生や大事な人の人生を喰い物にされます。

相手は「暴走」しているのです。

まともに取り合う必要も、本来はないはずです。

 

 気にすることはありません。

 学級経営、生徒指導そして教科指導など

 本来学校がきちんとやるべき仕事をきちんとやるべきなのです。

 

気にすることでも恥ずべきことでもありません。

土日や勤務時間外に指導する必要のある部活動への

顧問就任強制は「その人が暴走して勝手にやっていること」です。

そんな暴走に付き合って、望まない競技の顧問になっても

何かあったら責任を問われるのは私たちです。

望んでいない部活動なら、はっきり断りましょう。

 

来年度の校務分掌が動き始めるこの時期、

行動するのは今しかありません。

 

次回は

「学習指導要領に全力でツッコミを入れる」というタイトルで部活問題を訴えたいと思っています。

「望まぬ部顧問就任」から身を守る方法の提案

数年前新しい学校(つまり今の勤務校)に転勤した時のこと。

 

新しい勤務校のHPを見ると

やはり書いてある。

 

「文武両道を目指した教育を・・・(以下略)」

 

どうやら新任地も「部活動大好き学校」のようだ。

(そうでない学校の方が希少だが)

これは厳しい戦いになることが予想された。

 

赴任先の学校に挨拶の電話をした。

電話と同時に新しい校務分掌の打診を受けることになっていた。

以前も書いたが、不本意な部顧問就任をしないために

ここはきちんと明確に意思表示をしなければいけない場面である。

数年の人生を左右しかねない大事な交渉だ。

 

 私「初めましてこの度お世話になるKと申します。

教頭「初めましてK先生!この度は(以下略)

   ところで先生、部顧問の希望とかありますか?」

 

やはり来た!

「顧問をしない」という選択肢は存在しない。

本の学校と教育を正すにはまだまだ時間がかかりそうだ。

 

とはいえ、個人レベルでは自分と家族を守らねばならない。

教頭も顧問の割り振りが大変だろうから

「誠意を持って」&「はっきり」と要望を伝えた。

 

私「〜部(教科系部活動)を希望します。

  全国大会へ2回生徒を導いた経験もあります。 

  また、△△部(文化部)でもここ2年総文祭に

  出場させています。             

  他には、私自身に競技経験はありませんが

  〜部(運動部)の顧問をしたこともあります。 

  しかし、子供が小さいこともあり、

  土日は部活に張り付いて指導することはできません。

  公式試合の引率などの業務ならもちろんやりますが。」

 

いずれも嘘ではない。

「部顧問の希望を」とのことだったので

指導をすることが可能で、なおかつ上位大会進出の実績を

踏まえて希望を伝えた。

 

「出来る事と出来ない事」をはっきりと伝える事が大事である。

生徒引率で出張命令が出るならもちろん引率するが(「仕事」だから)

毎週毎週、休日出勤しては私の家庭が壊れる。

 

教頭(落胆して)そうですか・・・」

 

我ながら良い返答だったと思う。

教頭は「運動部を希望します!土日もガンガン指導します!」

というような答えを期待していたのであろう。

教頭の立場も分かるが、

私は労働者としてごく当たり前の主張をしただけだ。

無休&無給での労働を強制されるいわれはない。

休日には、私にも学校外でするべきことが多くある。

若い時とは異なり、家庭の都合で土日返上の部活動指導は(ほぼ)できない。

 

部顧問をしないとは言ったわけではない。

(言ってはみたいが・・・)

教科系部活動で全国大会に出場させた経験まできちんとお伝えした。

 

いざ赴任してみると、

希望した教科系部活動に名前が書いてあった。

私はきちんと「自主的な活動」の範囲で指導を行う。

もちろん大会前でなければ土日の部活はしない。

放課後も時間を決めて短時間で終わらせる。

これが正しい部活のあり方だと私は思っている。

 

我が部は各種大会に出場し始め、

2年目からは総文祭にも出場している。

 インターハイ同様こちらも全国大会には違いない。

管理職始め外部からも評価されるようになってきた。

私以外は誰もやりたがらないレベルの高い活動内容だ。

 

そんなある日、先輩教諭に言われた。

「K先生が来る(赴任)時に『どんな先生なのか』と教頭と話をしたら

 『教科指導は熱心だけど、部活はあまり熱心じゃないらしい』と聞いた。でもとても熱心に指導して、全国大会なんてすごいですね。」

 

お言葉はありがたく頂戴したが、

 「土日の部活動指導をしない」=「熱心ではない先生」という管理職とベテラン教師の思い込みがにじみ出ているのが気になる。

 

そんなことだから若手教師が、部活動こそ仕事と思い込み授業の工夫をしなくなり、そのままベテランとなってしまうのだ。日本の教育は部活動を中心とした悪循環に陥っている。

 

「運動部大好き教員&管理職」にとっては

教科指導よりも部活動指導の方が大事なのだ。「学力が・・・」とか「大学合格が・・・」などと言いながら結局は「部活動最優先」である。「文武両道だ!」と生徒に訴えている教師と学校の多くが学習と部活動の両立を図れていない。皮肉と言わずして何と言おう。

 

さて、以上のことから私が得た教訓を紹介したい。

 

土日にボランティア指導をするのが不可能なら

きちんと意思表示しましょう。

「土日の部活動指導は出来ない」とはっきり伝えましょう。

新任者でもなければ、紙で希望を提出する学校が多いはずですから

きちんと文字で「土日の指導はできない」と残しておきましょう。

 

何かがあった時に「土日はできない、って言いましたよね?書きましたよね?」

と管理職に言うことができます。証拠として紙に書いておくのが一番です。

コピーまで取っておけば尚良し。

どれほどの効果や威力があるか分からないけど

我慢して黙って引き受けるよりはよほどいいです。

「引き受けた以上お前の責任だ」と言われかねませんから。

「私はできないと言ったのに管理職が無理やり押し付けた」形にするのが良いです。

 

強制されるいわれのない「本務以外のボランティア」を

部下に強制しようとしていることを管理職に自覚させましょう。

管理職に、より大きな「任命権者としての責任」がのしかかるように

立ち回るべきです。

 

そんな部下が増えれば、管理職は真剣に

部顧問制度について考えてくれるようになるかもしれません。

校内で仲間を増やしたいところです。

 

その上で、自分がイニシアチブをとって

生徒にとっても自分にとっても無理なく

取り組める部活動運営を行いましょう。

きちんと指導に取り組んでいることを

認識してもらえたら次の年から

「Kさんは〜部の指導を頑張っている」と

認識してもらえ、不本意な部活動顧問への就任を強いてくる

可能性が低くなるはずです。

 

私は「部活動」システムは一刻も早く廃止すべきと考えますが

残念ながら「部活動指導をすることは当たり前」

という現場と一般社会からの圧力は一朝一夕には無くなりません。

であるなら、自分と自分の家族を守るため、

そして自分が教科を教えている生徒の学力保証を考える時間を確保するため、

個人レベルでできることからやっていきましょう。

 

もうすぐ来年度の校内人事が動き出す頃でしょう。

きちんと自分の意思を主張していきましょう。

そして私とともに「部活動」廃止のために大きく声を上げていきませんか?

「部活動推進」が部活動に参加しない(できない)生徒への偏見を助長する例

私の前任校はいわゆる「困難校」だった。

一桁の四則計算ができない生徒や

アルファベットを全て書くことができない生徒が多数いた。

 

もちろん学習面で高い実績を出す生徒もいるにはいたが

学校全体として学習・学力で目立つことができないため

「部活動」が学校の最大目標

となってしまっていた。

 

困難校では生徒管理上の利点もあるため

どうしても「部活動」で生徒を学校に引き寄せ

がちになる。

 

そのため「部活動加入率100%」が学校経営目標となっていた。

(部活動って生徒の「自主的な活動」となっていたはずだが・・)

その学校での出来事を紹介する。

 

インターハイ地区予選が5〜6月に集中して行われるので

その前に毎年恒例の「壮行会」が開かれていた。

 

地区予選に出場する部活動生全員が体育館の前の方、

出場しない(つまり文化部、帰宅部)の生徒が体育館後方に

位置して、それぞれの部が部員全員起立し部の主将が

決意表明をする、それを出場しない生徒が拍手で激励する、

という行事である。

 

体育館前方(部活動生)が全生徒の3分の2ほど、

体育館後方(帰宅部・文化部)が3分の1ほど、

という人数比率であった。

 

全ての部の主将が挨拶を終えたのちに、

学校長が激励の言葉を述べたのだが

その言葉が衝撃的であった。

 

「〜(略)ということで、皆さん怪我のないよう頑張ってください。

 ところで、一つ残念なことがあります。

 それは体育館後方に座っている皆さんのことです。

 皆さんにもこの前の方に立ってもらいたい。つまり、

 部活動に参加して、意義ある高校生活を過ごしてもらいたい。」

 

あまりに想像力のない言葉に衝撃を受けた。

後方に座っている生徒の中には

2年連続で全国高校総合文化祭に出場している私の部員や

毎月地域でボランティア演奏をする吹奏楽部など

多数の文化部員がいた。

幼い頃から日本舞踊に打ち込んでいて、

次世代の担い手として期待されている生徒もいた。

学校の部活動にはない種目のスポーツに取組んでいる生徒もいた。

 

さらには部活動をしたいけど、

家計を助けるためにアルバイトをしている

生徒も複数いた。

 

そのような生徒もいるのに

「部活動に参加して、意義ある高校生活を過ごしてもらいたい。」

とは教育者にあるまじき想像力の無さで、

部活動に所属できない生徒にとって、あまりに残酷である。

運動部しか部活動とは見なさない、

運動部に所属していない生徒はダラけた高校生活を送っていると見なす、

と学校長が宣告したにも等しい。

 

部活動に参加していない生徒も

 一人当たり7000円も生徒会費を負担し

各部の消耗品や、旅費と宿泊費補助を負担しているのだ。

 

「部活動はとにかく素晴らしい」

「汗を流して運動に取り組むのが若者らしさだ」

と信じて疑わないから、配慮に欠けるこのような発言が

できるのだろう。

 

この校長は極端な例なのかもしれないが、

こんな考えの教員(校長)が日本にいる、

ということは紛れもない事実である。

 

本の学校の多くで

部活動(特に運動部)が学習以上に推奨されている。

 

「個に応じた指導」と言われて久しいが、

「猫も杓子も部活動をすべし」という雰囲気が

当たり前になっているのが今の学校現場だ。

 

果たしてあなたの学校は

「学習をする場所」だろうか?

それとも

「部活動(だけ)をする場所」だろうか?