「部活問題」を考える

「部活問題」「ブラック部活」を中心に、現役高校教師Kが学校現場の問題点を考えていくブログです。

「民間はもっと大変ですよ!」とおっしゃる方とお話しした件

先日、ふとしたきっかけでお酒の席をご一緒した方との話。

 

仕事柄あまり他職種の方と話をすることがないが

ひょんなことでそんな方(仮にA氏としておく)と

お酒の席で隣同士になった。

 

コンサルタントをされているらしく、

色々な企業に出入りされているとのこと。

 

A氏「最近は先生という仕事も大変そうですね」

 K「そうですね・・・まあ色々ありますねえ」

A氏「今一番何が大変ですか?」

 K「長時間残業ですかね〜まあ今に始まったことじゃないけど」

A氏「噂には聞くけどそうなんですね。毎日何時まで(仕事)ですか?」

 K「その日にもよりますが、うちの学校は9時とか普通です」

A氏「え?そんなん僕の出入りしているIT系に比べたら大したことないですよ?」

 (何甘いこと言ってんだ、全く公務員はこれだから・・的な口調)

 

 K「そうなんですね〜。そちらでは何時くらいですか?」

A氏「遅い時は10時〜11時は当たり前ですよ!(なぜかドヤ顔)」

 

 ここまでのやり取りをしながら正直私も

「民間は大変だなあ。やはり残業反対を訴えるのはわがままなのかなあ?」と

 感じ始めていた。しかしここで私にしては珍しくピーンと来た!

 

 K「ところでその会社さんは始業何時ですか?」

A氏「え?そりゃあ9時ですよ。」

 

えーとですね・・・

 

学校の先生は、もちろん人にもよるが、

8時には学校に来るのが普通ではなかろうか?

だいたい8時すぎには朝の職員朝礼をしないと

朝の会や1時間目に間に合わない。

 

朝補習や朝練、生徒の登校指導などで7時〜7時半には

学校に行く先生も多いことと思う。

私の勤務する高校でも7時半には大抵の先生は出勤する。

 

ここで単純な引き算をしてみる。

7時半に出勤して夜9時に退庁したとして

勤務時間は13時間半となる。

 

某IT企業で9時に出勤して13時間半勤務したら

夜の10時半である。

 

頭の中でA氏ご自慢の民間企業と比べてみたが

おそらく勤務時間の長さでは大差ない。

 

夜の遅さだけ比較したらそりゃあ私たち方が

「早い」のかもしれないが、純粋に比較するには

始業時間を考える必要がある。

 

我ながら大人気ないとも思ったが、

世の中の先生のためにも

A氏の誤解を解いておかないと

「学校の先生は甘い!」と

喧伝されかねないので、一言言っておいた。

 

K「うちの学校はだいたい7時半には出勤して実質始業しているんですよ」

A氏「・・・」

 

A氏は頭の中で計算して私の言いたいことを理解してくださったようで

自ら別の話題に変えてくださった。話のわかる方でよかった。

 

 もちろん世の中には朝7時から夜中まで勤務を強いられている

方もいらっしゃるとは思うので、

「学校の先生だけが辛いのだ」という気は毛頭ない。

 

しかし「学校の先生は甘い!」「民間はもっときついのだ!」と

学校の先生を責めても何の解決にもならないことは分かっていただきたい。

各業界の長時間労働の責めを負うべきは学校の先生ではないからだ。

 

授業以外のことに取り組まざるをえないことが長時間労働を招き

今日も質の低い授業が日本全国の学校で行なわれている。

 

部活動のあり方、を見直すべき時期に来ている。