「部活問題」を考える

「部活問題」「ブラック部活」を中心に、現役高校教師Kが学校現場の問題点を考えていくブログです。

公立進学校に勤務して改めて感じること   「部活動は生徒にとって害多くして利少なし」

 

  新しい勤務校に転勤して以来、忙しすぎて1年弱ブログを更新できなかった。

 

 現在の勤務校は、地元では伝統進学校である。

 

素晴らしい素質を持った生徒が多く集まり、部活動のレベルも高い。 

 

 私は希望通り、教科系部活動の顧問となった。ブロック大会、全国大会や総合文化祭、発表大会の出場常連校であるため、引率と指導のために放課後・休日返上を余儀なくされここ1年肉体的にも精神的にも大変であった。部活動だけではなく模試監督も土日にバンバン入り、「進学校らしい」忙しさを経験している。

 

 しかしながら、以前のエントリーで書いたように「顧問としてイニシアチブを握り、活動をコントロールする」ことを、徐々に実行へと移しつつある。削るところは削り、沈静化すべきは沈静化させねば、私も生徒も「長く続けられる活動」にはならない。部活動はどのような競技・分野においても、活動が次第にエスカレートしがちだ。生徒の肉体的・心理的負担を考えて活動をセーブし、前向きに学習に取り組ませる責務が顧問にはあるはずだ。

 

 この一年で感じたことは、進学校の生徒でも「部活で疲れ果てて勉強できない」と言うのだなあということである。「当たり前ではないか!」と思われる方もいらっしゃると思うが、私は初めて進学校に勤務しているのでお許しいただきたい。

 

 廊下を歩くと「授業と書いて『ひるね』と読むのか?」というくらい生徒はよく寝ている。部活(とその後の宿題)で疲れきっているからだ。部活で時間を取られ、体力を削られ、宅習ができない上に授業中も眠くなって、なお学習に遅れを生じると言う悪循環に陥っている生徒ばかりである。

 ちなみに部活動加入率は90%を超える。進学校なので、日々かなりの宿題と予習も課されるため、部活動が終わって帰宅し深夜遅くに学習に取り組む生徒が多い。「休養日を設ける」という申し合わせも過去にあったようだが、ほとんどすべての部活で無視されている。

 「テスト前〜日は部活動停止」という内規すら、たくさん設けられた例外規定で事実上骨抜き運用されている。某部活に至っては「昼休みに昼練習があるから、2〜3時間目の休み時間に弁当を食べ終えておく」という『自主的な練習』が全員強制で行われているくらいである。そのおかげで部活動では優秀な成績は納めているが、「果たしてこれは健全なのか」と思わざるをえない。

 部員の成績が低いとそれらの部顧問は嘆いているが、きっとブラックジョークなのだろう。もっと言えば、上記の実態が私には児童・生徒の虐待に思える・・・のだが、職場では誰も何も言わない。連日「不祥事防止」と連呼し、提出書類の半角ズレや点の位置などを細かく指導する管理職も、部活動の暴走には何も言わないのは驚きだ。それとも私の感覚が世間の常識からズレているのだろうか?

 文武両道を成し遂げ部活でも学習でも高い成績を出し、難関大に合格する生徒もいるのだが、「中学校時代までは神童だったが、今では三年寝太郎と化している」生徒もとても多い。地域有数の進学校としての責務を果たしていると言えない実態である。この悪弊を絶つためにも、私の部活動が少ない活動時間でしっかり成果・結果を出すことで学校全体の模範とならねば、と思っているところだ。

 

 この一年で私は、やはり適切に運営されていない部活動は子供・生徒にとって害多くして利少なし、と確信した。今年も部活動の異常さをしっかりと訴えていきたいと心に決めた新年であった。