「部活問題」を考える

「部活問題」「ブラック部活」を中心に、現役高校教師Kが学校現場の問題点を考えていくブログです。

猛暑・酷暑でも部活動を止めることはできない

全国で猛暑が続き、

メディアが連日その危険性を訴えている。

 

今年も学校現場で尊い命が失われ(部活動ではなかったが)

日本の夏の危険性を国民全体が改めて認識したはずなのだが

なぜか学校では誰も「部活動は中止にしよう」と言わない。

多くの学校に勤務してきて、毎年必ず生徒の誰かが熱中症で倒れるが

「暑い日は中止にしませんか」とは誰も言わない。

いや、私は毎年「中止にしませんか」と提案はするのだが

皆から睨まれたり冷笑を買っておしまいなのである。

BDK(部活だけ教員)は部活を取り上げられることは

生きがいを取り上げられることに等しいのだろう。

部活大好きな生徒や保護者からの反発も心配であろう。

 

我が校でも先日、文化部の生徒がエアコンが整備されていない室内での活動中、

熱中症になり倒れた。迅速な対応で2日程度の欠席で済んだのが幸いであった。

 

急遽職員会議が開かれ熱中症対応のマニュアル確認と

「くれぐれも注意・留意するよう指導してください」との管理職からの達しがあった。

管理職からの達しは、つまりその上からの達しである。

 

それらはそれらでとても大事なのだが

なぜ「暑い時は部活動を中止しよう」と命じないのか?

毎年必ずどこかの部活動で熱中症によって生徒の命が失われている。

関係省庁が「この暑さは災害レベル」と言っているほどの暑さなのに

なぜ「危険だから活動をするな」と命じられないのだろうか。

 

 

災害は防げない。だから事故が起きたら仕方ない、という発想なのか?

 

しかし自然災害と違い、

部活動による熱中症は完全に防げる。

「暑い時は練習しなければいい」のだから。

私が今運動部顧問なら、WBGT指数が28度を超えたら

原則練習中止、という部内ルールを設置する。

環境省という国の機関が「運動は原則中止」「激しい運動は中止」と

言っている危険度なのに練習を敢行するのは、許されない。

万が一部員にもしものことがあった場合、

「国の機関が『危険』と言っていた気候の日になぜ部活動を実施した」と

言われたらどうにも責任の取りようがない。

「認識が甘かった」という言葉では人命は戻ってこないし、

子供を亡くした親御さんの気持ちが収まるはずもない。

 

環境省熱中症予防情報サイト 暑さ指数とは?

このような客観的な指数を参考にして、

「危険」な時には部活動を中止すべきだ。

 

台風などの時に部活動は実施しないだろう。「危険」だからだ。

気象庁スポーツ庁環境省が「危険ですよ」と言っているのに

なぜ学校現場は「部活動を中止する」ことができないのか。

 

・生徒がやりたがるから

・保護者から「練習をしろ」とクレームが来そう

・競技力が落ちるから

 

様々な心配や思惑があろうが、

「命に勝るものはない」はずだ。

命を亡くしたら競技力どころの話ではない。

 

私は来年以降も、運動部の顧問を依頼(強制?)されたら引き続き

 

・競技、運動のスキル指導技術と知識がないため、素人考えの指導で生徒が怪我をするかもしれない心配をしている。

・WBGT指数が28度を超える日は「生徒の安全のため」原則練習を禁止する。

 (今の日本の気候なら5月下旬から10月中旬までほとんど練習できないだろう)

・休日は授業準備と家族のことをするため、練習に原則つけないため練習をしない。

・上記に対して生徒、保護者からクレームが来たら、「任命責任」がある管理職で対応しろ。

 

の4点をしっかり伝えたいと思っている。

特に最初の2点は生徒の安全のためである。誰も反論できまい。

 

現状では「部顧問就任を強制される」ことを完全に防ぐことはできないが

「こいつには強制できない(頼みにくい)」と思わせるには

十分な材料である。

 

今日も校庭では、猛烈な西日が差し込む中、生徒が練習に取り組んでいる。

その姿は確かに素晴らしいが、私には危なっかしく見えて仕方ない。

なぜ他の教員は危機感を持っていないのだろうか?

私がおかしいのだろうか?心配しすぎなのだろうか?

 

どうか、生徒が部活動で亡くなる、などという事故が今年こそ起きませんように・・・